ぬるま湯につかりつつ

温室の中から叫び声をあげてみる。役に立つことなんて書かない。

欠点こそ魅力である

読んでも読んでも終わらないかに思えた吉川英治の『三国志』を遂に読み終えました。

あまりに長かったので最初の方にだけ登場する人物は印象が薄れてしまいました。

また、まだ一度しか読んでいないので記憶違いや読み違いも多いかと思います。

こういう状況の中で、あえて敢行します。

人物評を…!!

せっかくなので括りを設けてランキングにしてみました。

 

しじみ的上司にしたいランキング

3位 趙雲

 老けたかと思ったら全く老けてなかった化け物猛将。

 玄徳の息子を守るという使命をかなりの無理をしても全うしたことから分かる仕事への強い責任感。

 老年になってからの戦で退却の際、

 若い武将を先に退かせ自分はしんがりとなったその心意気も素敵です。

2位 魯粛

 覚えていますか?あの呉のお人よしです。

 本を読み終わった時には私自身この人の事、忘れていました。

 影が薄くて大した功もあげていませんが、

 この人はすごく正直で誠実ないわゆる良い人です。

 だからこそ諸葛亮にさんざん弄ばれるわけですが…

 それでもこの人の正直さや素直さは私の心を打ちました。

 なぜでしょう、私にないものを持っているからかな。

1位 玄徳

 とてもありきたりな1位で申し訳ない。

 しかしやはりこの人は人を惹きつける魅力を持っていたと思います。

 関羽張飛諸葛亮だけでは多くの民や武将の心を惹きつけることは

 できなかったのではないでしょうか。

 もちろん玄徳を君と仰がねばこれらの英雄たちが集結することもなかったでしょう。

 過剰に毀誉褒貶を気にかけ、臆病にさえ見える玄徳ですが、

 決して信を貶めたり驕り高ぶることを許さない人物でした。

 いわゆる徳のある人物ですね。

 色々と批判を浴びることもある人物ですが、玄徳のように振舞えとなると

 これは大変難しいことだと思います。

 だからこその1位です。

 

諸葛亮は天才ですが隙がなさすぎてどうにも馴染めなさそうなのでランク外。

欠点がないことが欠点、とはまさにこの人ですね。

そういう意味で欠点がその人の人間的魅力となっているのが

曹操張飛だと思います。

曹操は頭は良いが冷酷で残忍、強欲。

寛大な措置を施すこともあれば部下をも容赦なく斬る。

また、張飛は勇猛だが大酒呑みでたびたび部下を虐待。

頭もそんなに良くない。

こんなのが上司になったらたまったもんじゃないなと思いますが、

傍から見ればなかなか魅力的です。

人間臭さがあるからでしょうか?

特に張飛なんかはなんだか可愛く見えてきます。

玄徳との約束を破って酒を飲みそこを敵に突かれるというエピソードがありましたが、

そこで猛省する張飛はとても好きです。

 

まとめると私はどうやら支えてあげたいと思える人物が好きなようです。

うまく物事を運べなくて自分がそれに巻き込まれても

それが誠実で正直な思考の結果なら仕方ないか、と思ってしまいます。

ダメ男に騙されるタイプですね。覚えがあります。

 

ところで”劉備玄徳”でグーグル先生に画像を探してもらったら

しょっぱなからエッチな絵が出てきてびっくりしました。

さすがクールジャパン!